鍼灸マッサージ院ミモザです。

前回は「膝が伸びきらない」という事をテーマに膝独特の動きスクリューホームムーブメントに触れて、結果として立っている時、歩いている時に膝が伸びない原因を太ももの骨、大腿骨が内側に回せなくなっている、そしてその原因の1つに骨盤の後傾があるという事を書きました。

今回は前回少ししか触れなかった骨盤に対してのセルフケア、主にはストレッチですが、それを具体的にかいてみようと思います。

骨盤の後傾がもたらす姿勢の変化とはどのようなものがあるか、下の図で簡単に示しておきます。

姿勢ライン

横からみた人の形が4つ。左が正常、そしてその隣が骨盤が前傾した状態での姿勢。そして、右の2つが骨盤が後傾した時の姿勢です。
肩が凝る、首が張る、もしくは筋緊張性の頭痛に悩まされているという方もイラストを見ていただけると、骨盤の前傾、後傾で首や頭の位置が体に対してやや前方に移動している事が分かると思います。この姿勢が頭を支えている筋肉を緊張させる原因の1つです。
今日のテーマは姿勢と膝なので、実際に骨盤にもう少しフォーカスしてみます。

骨盤周りの筋肉

こちらは骨盤の前傾時、後傾時の筋肉の状態を表しています。筋肉が短くなっている、緊張している、弱くなっている、もしくは前後の筋力のバランスが悪いことで相対的に強い、弱いなど詳しくは個々のチェックが必要ですが、おおよそ、上のイラストに書かれている筋肉は関与していると思ってください。
まずは、自分自身の骨盤が前傾しているのか、後傾しているのか、その部分のチェックですが、簡単にやるのは(詳しくはレントゲンなどになると思いますが)壁にかかと、背中をつけて立った際に腰の部分には少なからず空間ができると思います。この空間の幅で見当をつけます。こぶしを丸めて入るくらいならば前傾傾向、指を伸ばしても入らない、またはぎりぎり入る等は後傾傾向、指を軽く曲げ(猫の手みたいな形)で入るのは正常の傾き(骨盤は正常範囲で前に約30°傾いています)という事になります。別の方法もありますがそれはまた機会をみてご紹介します。
ご自身の傾向がわかったら、後は上のイラストを参考に関与している筋肉をとりあえずストレッチしてみてください。

まずは骨盤の動きをつける運動。いわゆるキャットストレッチとも言われますが、四つん這いで背中を丸めたり、反ったりする動作です。
キャットストレッチ

ただ、背中を丸めたり反ったりする事が目的ではなく、あくまで骨盤がメインですので背中を丸めた時には骨盤は後傾位となります。それを意識して、分かりづらければおへそをみぞおちの中にしまう意識でもいいですし、難しければ背中を丸めた際の骨盤のただ意識していただいても大丈夫です。また、顔も少し顎を引くようにして背骨を1つ1つ丸めるイメージを持つとよりよいと思います。反る時は胸を張りつつ背中を反っていきます。この時、骨盤は前傾位となります。顔も正面を向くように少し上にあげて行きます。お腹の筋肉やお尻の筋肉に張りを感じながらゆっくりやってみてください。この動作を何度か繰り返していきます。
大事なことは骨盤の動きを常に意識していくことです。形だけやっても自分の骨盤をコントロールすることは身につかないのでゆっくりとやってみてください。

個々のストレッチは以下の通りです。

太ももの前(骨盤の前傾傾向にある方は必ず)
太もも前ストレッチ

両手で足を持たなくても片手はどこかにつかまりながらで構いません。気付かないうちにストレッチしている脚が前にある事が多いので、軸足を基準にしっかりと体に対してまっすぐになるように意識してください。

股関節の前(骨盤の前傾傾向にある方、慢性的な腰痛を抱えている方も必要だと思います)

腸腰筋ストレッチ

お尻のストレッチ(骨盤が後傾傾向にある方は必ず)
お尻ストレッチ

どちらをやってもらってもかまいません。やりやすい方で行ってください。

もも裏のストレッチ

無題

その他、胸がすぼまっている方、背中が丸くなっている方は胸のストレッチは必要です。

ストレッチ - コピー1ストレッチ (2)

弱くなている筋肉を強くする効果はストレッチにはありません。しかし、弱い筋肉を意識してトレーニングをするにも、実際にどの筋肉を意識しながらトレーニングをすべきかわからなければ効果は半減します。ストレッチをしてどこの筋肉かを意識出来た段階でトレーニングをするとより効果的ですので、ただ、柔軟性を上げるため、というよりも伸ばすべき筋肉を意識できるようになることも大切だと思ってください。
どのストレッチもまずは、伸ばすべき筋肉が軽くテンションがかかっている程度の範囲で行い、それがゆるんできたら、もう1段階範囲を広く行ってください。1つのストレッチにかける時間は30秒から1分の間を目安にまずは行ってください。

まずはご自身の骨盤や姿勢の傾向を知ること、そしてそれに関与している筋肉をストレッチしていくことで姿勢の変化を感じてみてください。骨盤の動き、背骨の動きがスムーズになった頃、膝の動きもスムーズになっているはずです。
ただし、体の変化は急には起きません。刺激(ストレッチなど)が入って継続すること3ヶ月くらいすれば変化がもたらされるはずです。急がずに地道にやってみてください。