夏の暑い盛りに、お風呂に入らずにシャワーだけで済ます、気持ちは分かります。しかし、ご自身のお腹を直接触ってみてください。皮膚は温かいかもしれませんが、お腹に当てた手の温かさを感じませんか?そんな時はお腹には冷えがあると思ってください。

内臓が冷えるという事は医学的にはないかもしれません。腋の下で体温を測ると36℃ほど。この場合は直腸温度はおよそ1℃高くなっています。しかし、自律神経の中でも交感神経というアクセルを踏む、活動させるために必要な神経が過剰になると、活動の為に血液の流れは優先的に筋肉などに回り、内臓などからは遠ざかります。この内臓の周辺の血流が滞ると「冷える」という感覚になり、内臓は上手く働けません。

そんな時に、お腹周辺だけを腹巻などでカバーしても、反応は全身に起きているので、その効果は弱いものです。そこで、自律神経の調整を1日の終わりにセルフケアの一環で行う事が必要になります。特に、夏場は外気温と室温の差が激しいのでなおのこと大切になります。シャワーだけで済ませてしまうよりも、不感温浴をしてみませんか?

不感温度とは

体温と同じ温度おおよそ35℃、36℃ほどの温度は温浴として温かくもなく、冷たくもないという温度です。この温度のことを不感温度と言います。

この温度は、自律神経の中でもリラックス、抑制をになう副交感神経を優位にさせる効果があります。

入浴方法

不感温浴は、出来るだけ就寝前、お風呂から出たら寝られるような時間帯に行う事が望ましいです。温度は先ほどの35,6℃。これ以上には高めない方がいいと思います。半身浴ではないので、できるだけ肩までつかるようにしてください。正確に行うには温度計があるといいのですが、上は36℃、下は33℃までの間を保つのがキーになります。

入浴時間は30分以上(あまり固執しないでください。長い方がいいのですが、お時間が取れない場合はこれよりも短くてもかまいません。)。

入浴後は、テレビや携帯等を見ないでベッドに入ってください。

入浴温度による身体の変化

不感温浴は、副交感神経を優位にさせることは書きましたが、これ以上、これ以下では身体にどのような変化があるかを書いておきます。

42℃以上

交感神経を緊張させて心身を目覚めさせる効果があります。ですので、朝の目覚めにこの温度で入ることは効果的といえます。ただし、あまり長湯をすると高血圧の方など、心臓に負担のかかる事もあるので注意をしてください。

38~42℃

血液の循環が良くなり、むくみや冷えを解消させる効果もあります。

34~37℃

筋肉がゆるみ気分が落ち着いてきます。さきほどの副交感神経優位になる為に眠気を誘う事もあります。リラックス効果が高く、睡眠の質を上げる方法としても適しています。

24~34℃

低温浴となります。おおよそ温水プールの温度です。体温よりも低い温度ですので、身体としては熱産生が始まり、産生時にカロリーが消費されていきます。

基本的に、不感温浴にあたる温度よりも上下することで、気化熱や熱産生によってエネルギーは消費されていきます。高めの温度に入っているだけ、冷たいところに入っているだけでもカロリー消費が起きるというわけで、逆に不感温浴時は1番カロリー消費に関しては少ないとされています。

暑い夏に、自律神経の調整をしておく事は秋に向けての養生、そして冬の冷え対策にもなります。是非一度は不感温浴を試してみてください。

*ただし、心疾患、高血圧症等の方はかかりつけの医師に不感温浴を行ってもいいかを確認しておく方が良いと思います。