エンプティカロリー

エンプティカロリーという言葉は聞いたことがあるでしょうか?この言葉が日本で使われる場合は主にお酒に対してかもしれません。

お酒に含まれているアルコールには1gあたりおよそ7kcalという熱量を持っています。

お酒に含まれるアルコール量を計算する時は以下の公式を使うと簡単な量が出せます。

[アルコール度数÷100]×量(ml)×アルコール比重(およそ0.8)=アルコール量(g)

350gのビールの場合、アルコール度5%とすると、14gのアルコールが含まれている事になります。純粋にアルコールの熱量は14×7で98kcal、となります。しかし、アルコールはエンプティカロリーといわれています。この時に使われる定義としてはアルコール飲料には「たんぱく質やビタミン、ミネラルなどの栄養素をほとんど含まず、熱量だけはある。そしてこの熱量はほとんどが肝臓でアセトアルデヒドになりエネルギー源としては活用できない、また脂肪にも転換されない。身体にとってエネルギー源とならないカロリー」という意味でエンプティカロリーという言葉が使われます。また「アルコールはカロリーがあっても身体に蓄積されないのでエンプティ(空の)カロリー(=0カロリー)です。」というというものもありますがこれは恐らくエンプティという英語を「空の」「なにもない」という意味をそのまま直訳的に解釈した結果使われる事になったと思います。

エンプティカロリーにはもう1つ考え方があります。特に欧米ではこちらも使われる考え方ですが、「糖質のみ異常に高くビタミンやミネラルを含んでいない食品。つまり栄養価のないただカロリーだけが多い食品、ジャンクフードや清涼飲料水いわゆるジュースなどをさして身体にとって有益でもない中身のない(エンプティ)なカロリー」という考え方もあります。

皮下脂肪と内臓脂肪

今日のテーマであるビール腹。あまり女性では見かけないように思いませんか?では女性の方がビールを飲んでいない…そんな事もないようです。ではなぜビールを飲むと男性はお腹が出てくるようなビール腹になりやすいのか

実はこの疑問自体が問題です。ビールを飲むからお腹が出るのではありません。先ほどのエンプティカロリーでも書いたようにアルコール飲料ではアルコール分のカロリーは蓄積される事がほぼ無いわけで、ビールを飲んだからといってもお腹に脂肪がついてお腹が出るという事は考えづらいのです。

なぜ男性はお腹周りが大きくなりやすいのか、この答えの1つに男性は内臓脂肪が付きやすいという事があります。女性はホルモンや生理的に妊娠や出産にあたり、子宮や卵巣などの臓器に脂肪がつくのは避けたいところですので内臓脂肪が男性に比べて付きづらいようです。その代わりに皮下脂肪は女性の方がつきやすいと言われています。

内臓脂肪にしても皮下脂肪にしても脂肪である事に変わりはなく、これは体内に摂取したエネルギーの内、余剰分が蓄積されて実際に身体についていくものです。お酒は基本、エンプティカロリーです。またアルコールの熱量は優先的に熱に転換されたり分解されていきます。この間に摂取しているいわゆるおつまみ等の摂取カロリーは熱、エネルギーとして転換される優先順位がアルコールよりも低いので、アルコール飲料を飲んでいながら食べる物は身体に蓄積されていきやすいという事が言えます。その他にもアルコールは食欲を促進させる等の理由で更に食べる量が増えたりする事も脂肪に転換されていく原因の1つです。

つまりビールを飲んだからビール腹になるのではなく、その他の食べ物が普段以上に蓄積に回りやすく、かつ男性は内臓の周りに脂肪が付きやすいためにお腹周りが大きくなるビール腹になるという図式がなりたちます。女性は皮下脂肪として蓄えやすく、お尻からももにかけて脂肪が付きやすい(これは個人差があるので一概には言えませんが)のでビール腹という状態にはなりづらいでしょう。

対策

まずはアルコールを摂取している際はあまり揚げ物などの高カロリーなものは控えることです。

また内臓脂肪は運動や食事制限により比較的落としやすいのですが、皮下脂肪はもともとすぐには血中にエネルギー源として使われる為の脂肪ではなく、内臓脂肪よりも運動では落としづらいという特徴があります。

ビール腹対策としては軽めの運動、そしてアルコール摂取の際のおつまみの調整などでしっかりと消費してください。皮下脂肪対策は、内臓脂肪(ビール腹)より減らすのに時間がかかる、つまり根気が少し必要ですが、基本的なところは一緒です。摂取カロリーと消費カロリーのバランスを考えて食事をコントロールして有酸素運動(ジョギングや少し早歩きなウォーキング、水泳など)を20分以上は行ってください。有酸素運動は20分ほど経つと身体の脂肪がエネルギーとして使われます。

有酸素運動の心理的な落とし穴として30分ほど走ってみても実際に消費しているカロリーはおよそご飯茶わん1杯分(約160kcal)ほどで、それを見ると頑張ったのに以外に減っていないと気落ちすることがありますが、何もせず仰向けになっている状態でも生命の維持に必要な基礎代謝というものがあります。この分や実際に仰向けになって寝ているだけではなく日々活動している際のカロリーそして、運動によるカロリーが1日の消費カロリーですので、有酸素運動だけをみて運動しても消費するカロリーが少ないとは思わないでください。実際はご飯茶わん1杯分の消費カロリーはなかなかのものですので。

ビールやアルコールをおいしく飲むためにも上手に食事をコントロールして運動にも取り組んでみてください。