前回に引き続き今回も花粉症ネタ。

ご存知のように花粉症はアレルギー疾患の1つです。アレルギー疾患となる原因は様々ですが、その中でも腸内環境がキーワードになります。そこで今回は花粉症はじめアレルギー疾患の方に取り組む価値があるグルテンフリーについて書いてみようと思います。

グルテンって?

グルテンは小麦粉やライ麦など麦類のなかに含まれているタンパク質であるグルテニンと小麦に含まれるプロラミン(胚乳の中にあるタンパク質のことです)であるグリアジンに水が加えられるとできます。粘り気や弾力性を生み出すのに欠かせないものです(大麦は胚乳内のタンパク質プロラミンがグリアジンではなくホルデインなのでグルテンとなることはないとされています)。

現在生活の中でグルテン、わかりやすく小麦としますが、これを含まない食品となると意外に大変です

パン、ライ麦パン、黒パン、小麦粉、ライ麦粉、焼き菓子やスナック菓子全般、ケーキ類、ピザ、パスタ、スパゲティ、コーンフレーク、シリアル、シチューやカレーの市販ルー、ラーメン、そば(十割そばは違います。それ以外はつなぎで小麦粉を使っています)、うどん、揚げ物の衣、つなぎにパン粉を使えばハンバーグ、いわゆる粉もの(たこ焼き、明石焼き、お好み焼き)、あんまん、カレーまん、中華まんなど、餃子、焼売、ワンタン、加工食品や食肉加工食品(結着材に小麦を使用)、ビール、発泡酒、乳化剤、植物油(グルテン添加剤を使用)、防腐剤

これらはすべてグルテンを含んでいます。多くがグルテンの特徴を生かして使われ、日々の食生活を豊かにしてくれているといえます。しかし、その便利さゆえに大量に小麦を生産しようとするあまり遺伝子の組み換えなど、様々な生産方法の変化が小麦、そしてグルテンを世の中に浸透させる結果となっていきました。

グルテンが脅威になる

このように多くの食品に含まれているグルテンですが、このグルテンによってアレルギーが引き起こされるケースが非常に多いのも事実です。

ここで示した図は小腸の模式図です。小腸には絨毛と呼ばれるヒダが無数にありそこで栄養素の吸収や免疫細胞の生成、ホルモンの生成が行われています。このヒダを形成している細胞通しは密接くっついています(タイト・ジャクソン)。この結びつきを決定しているのがゾヌリンというものですが、グルテンはこのゾヌリンに働きかけ、細胞通しの結びつきを緩くしてしまいます。緩くなりすぎた細胞の間には隙間ができます。するとその隙間を通って本来は腸の壁を通過できない大きなもの(しっかりと分解される前のタンパク質、細菌、毒素など)が腸壁の下にある毛細血管に侵入する事態となります。すると血液内で過剰なアレルギー反応が引き起こされます。このような状態で体に不調が出ているのをリーキーガット症候群と言います。

リーキー(英語でリークから考えて「漏れる」という意味です)、ガット(腸)、つまり腸管壁侵漏症候群とも呼ばれる状態です。

リーキーガット症候群について詳しく知りたい方はお手数ですが、検索してみてください。ここではグルテンもその原因の一因になるという事が分かってくだされば大丈夫です。

グルテンフリー

先ほども列挙したようにグルテンを含む食品は非常に多く多岐にわたります。状態次第ですが、本来はこれらを避けた食事をすることが良いのでしょうが、おそらく完全なグルテンフリーな食事をしようとすると非常に難しく手間とお金をかけないとできません。そうなると今度は違う健康面での問題が出てきます。ストレスです(ストレスも体の不調につながる大きな要素です)。

もちろん完全に断てる方は実行されれば良いのでしょうが、それができない方は少なからず、今考えて日常でパンを主体に食べている方ならばそれをお米に変えるなどできることからやってみるといいと思います。どうせできないならやらない、ではなく、できることからやる事でまずは2週間ほど頑張ってみてください。もし2週間して、なんとなく体調がいい、便通が良くなってきた、お腹が張らなくなったなど良い変化が起これば、継続する意識が高まるのではないでしょうか?

花粉症とグルテン、リーキーガット症候群

今回は、特にグルテンに焦点をあて書いてみました。もちろん、花粉症になる原因がすべてグルテンであるわけではないでしょうし、リーキーガット症候群であるわけではないでしょう。しかし、来年のこの時期にもしかしたらグルテンを避けた食事をして体調が楽になれば試す価値も十分にあります。

ちなみにグルテンに対してアレルギーもしくは不耐性(アレルギー反応よりもゆっくりと症状がでるもので過敏性ともいわれます)であるかどうかは、IgG検査を受けることが1つありますが、結構高い検査です。この検査をする前にとりあえずグルテンを避けた生活をしてみて体の変化を感じてみることも良いと思います。