暑さによって体の体力が奪われたり、冷房と外気温の差で体調を崩したりと、夏の猛暑における体調管理は難しいものがあります。

今日は、この時期の養生として食事の面から書いていきます。

夏 東洋医学

東洋医学において、季節と五臓の関係は深いものがあります。春は肝、夏は心、秋は肺、冬は腎が特に関わりの強い臓器となります。それと脾が関係する土用(土用は各季節にあります。立春の前が冬の土用、立夏の前が春の土用、立秋の前が夏の土用、立冬の前が秋の土用。およそ18日間が季節の土用となります)。

夏はこれから心と関係が深い時期。それと、土用に関係している脾が影響を受けやすい時期となります。そして、この時期の過ごし方が次の季節である秋と肺にも影響を与えます。

夏の邪気

邪気にもいろいろありますが、自然界や外的な部分から受ける邪気に六淫というものがあります。夏の六淫は「暑邪」です。暑さが過ぎることによって体に不調を起こすという事です。それと、土用にも絡みますし、日本のように高温多湿では「湿邪」というものも不調を起こす邪気となります。

暑邪が体に入り込むと、体が火照ったり、熱で頭がボーっとしたり、皮膚の状態が赤みをおび悪化する、汗を大量にかくなどの状態が起こります。

湿邪も高温多湿な日本では用心が必要です。冷たいものを摂りすぎたり、冷房に当たりすぎて体を冷やしてしまうと体の水分をコントロールする脾の働きを弱くして余計な湿気が体にたまります。そうすると吐き気や嘔吐、食欲不振、下痢、胃の膨満感などにつながります。

そして高温の状態で汗を大量にかくと、汗とともに体のエネルギー(「気」と呼ばれるものですね)も体から失われてしまいます。熱で体力を消耗し、汗とともにエネルギー・気が失われると、疲労感や倦怠感、食欲不振などにつながります。そして失われた「気」に影響している臓器が肺となります。この肺、先ほど書いたように秋に関係の深い臓器ですので、夏に失われている気をしっかりと補充しておかないと、秋の健康状態に響いてきます。

夏の養生法

暑邪による影響で、顔や体の火照り、過剰な汗、口の渇きやのどの痛み、火照った体の内側でイライラしたり、不眠になるような方は「心」を滋養することが必要になります。

過度の熱をとる食材(おもに苦みの多いものです)、失われた水分を補い潤いを与える食材(おもに甘さのあるものです)、また必要以上の汗をかかせないように収斂作用のある食材(おもに酸味)をとっていくことが暑邪による食材となります。

スイカ、苦瓜、きゅうり、トマト、小豆、レンコン、緑茶などがこれに当たります。

湿邪によって脾、そして胃に負担がかかってしまっているタイプですと、体の余計な水分を出すために利尿作用(おもに淡味のあるもの)と解毒作用のあるもの(酸味のあるもの)をとっていくことが重要になります。

梅干し、しそ、柑橘系、もやし、緑豆などです。

まずは、ご自身がどのような状態かを確認し、熱による不調ならば暑邪に有効な食材を、湿度や過度の冷え、水分代謝の低下からくるものであれば湿邪に有効な食材を合わせてみると良いと思います。

様々な食材の性質を東洋医学的に書いてあるなかなか面白い本です。

今回の内容とは違いますが、院でも取り組んでいる腸内環境改善のための「美腸エイジング」を提唱している日本美腸協会の代表の方が、わかりやすく腸について書いた本です。食べたものをいかに体に取り込むか、腸が健康に対してどのように重要かが知れて面白いです。