捻挫は、関節が本来あるべき位置関係から何らかの外力でその位置を離れることで起きます。おおくは、関節に関係する組織の損傷で主には関節を保護している靭帯の損傷があります。

一般的な処置

捻挫に限らず打撲など急性の怪我に関しては一般的にその初期段階ではRICE処置というものが考えられています。

RはRestの安静、IはIceの冷却、CはCompressionの圧迫、EはElevationの挙上。この4つを行いましょうということになります。

東洋医学的のアプローチ

東洋医学では様々な考え方があるので、今回紹介することだけが正解ではないのですが、実際におこなったアプローチを写真とともに紹介します。

今回受傷したのは、足首の外側の靭帯(主に前距腓靭帯)と内側の靭帯(三角靭帯)と思われます。左右比較して、右側の赤い丸で囲まれた部分が腫れています。

ここで、内側の靭帯の損傷に関しての写真になります。内側の靭帯、三角靭帯は経脈でいくと脾経という流れにある靭帯です。そこで、靭帯の損傷後、炎症が起きている部分について、同じ流れの脾経の中でも火の性質をもつツボ(これを火穴と言います)である「大都」に過剰な反応があると推測します。これは、炎症反応=火穴の過剰反応という考え方からです。確かに左と比べ右の大都は圧痛が強かったです。

そこで火穴の火を同じ脾経の中でも水の性質をもつツボ(これを水穴と言います)である「陰陵泉」で消火してあげましょうとなります。これが有効かどうかを判断するために火穴の大都を押して圧痛を出したうえで、陰陵泉を押すことで、大都の痛みが減少していれば有効と判断します。

そこで、左の写真のように大都には少し強めの鍼、陰陵泉にはじんわり効かせる鍼を打ちます。大都の反応が収まってくる頃に鍼を抜きます。

その後右の写真のように、腫れている箇所、痛みのある箇所にお灸をすえます。腫れは東洋医学では陽という温かい気が過剰な部分、その部分にお灸をすえることはさらに熱を加えるわけですし、先ほどの一般的な処置のIce、冷却に真逆のことをしていることになります。ざっくりとしたイメージですと、パンパンに膨れた風船に更に空気を入れるとはじけますが、そのようなイメージでパンパンに腫れた患部に更に熱を加えて、過剰な熱・腫れを出してしまいましょうという考え方です。

お灸に関しては、西洋医学的な観点でも説明できますが、ここでは割愛します。

今回は外側も捻挫してますので、外側に関しては胆経という流れが相当します。

胆経においては火の性質をもつ火穴は陽輔、水の性質をもつ水穴は侠谿(きょうけい)となりますので、先ほどのように施鍼、施灸していきます。

その後、足首が過度に動かされないように包帯で固定して施術は終了です。

まとめ

捻挫や脱臼、打撲、骨折などいわゆる傷害においては、初期段階でいかに早く適切な処置をするかがその後の治癒に大きな影響を与えます。

受傷から10分間は腫れが出ずらく、受傷の程度を判断するには一番最適な時間です。そこで判断をしておきながら、RICE処置、そして様々な処置をすることで、受傷から一早く回復できます。

*もし、受傷して周りに冷やすものや圧迫するものが無くても、そしてできるだけ患部を心臓よりも高い位置に保つElevationはできるものですので、できる事だけでもやってみてください。