前回は「痩せる、太るその前に腸の働きを整えましょう」という点を書きました。

今回は、健康的に太ることについて書きます。世の中、いかにして痩せるかという点は情報があふれていますが、痩せていること、太れないことに悩まれている方も多くいらっしゃいます。ただドカ食いすること、運動はしないことで太れる可能性は高まりますが、それでは健康的というポイントからは遠のいてしまいます。太れず痩せていることを気にしている方は以下のような気持があるようです。

・不健康で病弱にみられてしまう。
・「痩せているね」「また痩せた?」などとすぐに言われる。
・自分の体形に自信が持てない。
・「痩せている」という事がコンプレックスになっているがあまり周囲からは理解されない。
・コンプレックスなのに分かってもらえない…。
・似合う服がない、Tシャツを着ても貧相に見えてしまう。

などなど。世の中の流れがダイエットやメタボリック対策に傾いていますので、なかなか痩せている方の気持ちは取り上げられませんが、気持ちが落ち込めばそれもまた健康であるとは言えません。

どのくらい、何を、どう食べるのか。

前回の記事でも書いた腸を整え食べたものを吸収、排泄する働きをしっかりと整えることが大前提です。せっかく食べても腸から吸収されない環境を作っては意味がありません。ダイエットでは「摂取カロリー<消費カロリー」が原則ですが、太るためにはこの逆とならなくてはなりません。先ほども書きましたが、だからと言って無駄に脂っこいものを食べたり、ジャンクフードを夜中に食べたりしては健康的ではないですし、夜中に重いものを食べたら、朝までそれを引きづり結局朝食をしっかり食べられない状態を作り出します

まずは、どのくらい食べたほうがいいのかという事を知っておきましょう。ステップは「標準体重を知る」「必要な摂取カロリーを知る」ことです。

1、自分の標準体重を知る。

標準体重は、「身長(m)の2乗×22」です。例えば160cmの方の場合は「1.6×1.6×22」で、56.32kgとなります。

2、1日に必要な摂取カロリーを計算する。

これは標準体重に25~30をかけたものです。先ほどの160cmの方の場合は「56.32×25から56.32×30」の間となります。この場合は1408から1689.6kcalとなります。これは通常の場合で、太りたいと考えている方は、この数字に400kcal上乗せすることが求められます。つまり1808から2089.6kcalとなります。ちなみに、ごはん茶碗1杯がおよそ230kcalですから、大盛1.8杯分プラスという事です。

ここでどのくらい食べるべきかは計算上出されました。次に何を食べるかという点です。先ほども書きましたが、ただ、カロリーを増すためにジャンクフードや脂っこい食べ物を食べても健康的ではありませんので、バランスの良い食事を心がけることは大切です。食べたものが体を作るという事は大原則ですカロリーを増しながら、栄養バランスが取れている食材は糖質、脂質、タンパク質、ビタミン、ミネラルがしっかりと含まれている食材という事になります。このような点から見てみると「お米」というものは優れていると言えます。玄米の方が白米に比べ栄養価は高いわけですが、よく噛んで消化をしっかりと促さないとせっかくの栄養価も吸収されなくては仕方ありません。それに白米は玄米に比べて栄養価は低いというだけで食材としては優秀なものです。パンとご飯どちらも炭水化物として比較されますが、例えばパンの主原料である小麦とお米では含有されている必須アミノ酸のバランスに差があります。これを示したものがアミノ酸スコアというものです。

アミノ酸スコア

あくまで、必須アミノ酸のバランスを点数化しているものですので、数値が高いことが栄養的にバランスがいいというわけではありません。しかし、なぜここでアミノ酸スコアを出したかというと、体を構成している要素でアミノ酸が大事だからです。

パンとごはんを単純に比べるとアミノ酸スコア的にはごはんの方が優れいています。そしてお米にはアミノ酸だけだはなく、糖質も脂質も、ビタミン、ミネラルも含まれます。そこで、太りたいという場合はできるだけ主食にご飯を食べることをお勧めします。

ご飯をベースにでは、どのように食べるべきかという事ですが、痩せるための食べ方は、野菜、汁物を食べておかずを食べ、ご飯は少しという順番ですが、この逆でご飯をしっかり食べて、おかずを食べ、そして野菜、汁物という順で食べてください。さらにしっかり吸収されるようによく噛むことを忘れなく、早食いは胃腸に負担をかけ、満腹中枢の刺激が遅れる分たくさん食べられるかもしれませんが、バランス的には良くない食べ方になります。あくまで吸収され、身につかないと意味がないという事を忘れないでください。

食事はできるだけ3食しっかり食べていただきたいところです(内臓を休ませるという意味では本来は夕食と翌日の朝食は16時間以上は空けたほうがいいのですが、あくまでバランスのいい食事をしっかりと食べることで摂取カロリーに偏りなくどか食い防止の意味をこめて)。間食に関してはあまりケーキやお菓子というものでは行わず果物などここでも栄養的にバランスを考えたものでしたら良いと思います。ただし、夜遅くの間食は気を付けてください。カロリーを増やすためといえ、体の負担になるような食べ方はよしていただくほうが望ましいです。

運動

運動には有酸素運動と無酸素運動という分け方があります。ランニング、エアロビクス、水泳など特に長い時間かけて持続して運動しているタイプは有酸素運動、これはその場でカロリーを消費します。しかし、消費分は食べることで相殺されます。それにたいして、短距離、筋肉トレーニングは無酸素運動に属します。特に筋肉トレーニングは筋肉をつけ、全身の筋肉のかさが増えればそれだけエネルギーを消費しやすい体になります。また、残念ながら、少し余計にとったカロリーで脂肪がいかばかりか増えたとしても、脂肪のつきやすい場所は偏っている場合があります。お腹周りと太もも周りでは脂肪組織の分布に差があります。そしてどこにどれだけの脂肪を付けるのかという事はコントロールできるものではありません。しかし、筋肉トレーニングは刺激を与える筋肉を自分でコントロールできます。また、筋肉を効率よくつけるためには、それに見合う栄養が必要だという事も忘れてはいけません。ボディビルダーの方々も、自分のトレーニングを増量期、減量期に分け、増量期はオーバーカロリーになりながら栄養をしっかりと取りながら筋肉トレーニングをつみ、効率的に筋肥大をはかり、その後肥大させた筋肉を維持しつつ、減量期で余計な脂肪をそぎ落としていくことをされている方もいらっしゃいます。

健康的に太るためには、必要な摂取カロリーと筋肉トレーニングは必要です。ではどのような筋肉トレーニングが良いのか。筋肉を鍛え体のラインを整えるにはある程度の刺激が必要となります。何十回もできるような負荷をかけても筋肉への刺激としては筋力を発揮する持久力は鍛えられても、望むようなラインは獲得できないと思います。筋肉を太くするにはこう書くとムキムキになるのではという心配をされるかもしれませんが、筋肉を太くムキムキにするには相当な努力と負荷、休息、栄養など条件を整えないと容易にはなりません、しっかり体のラインをつくり引き締めるというイメージで大丈夫です)、10回から12回ほどが行える限界という負荷で、2,3セット。セットとセットの間は1、2分、セット間は使った筋肉をストレッチしておくという方法がいいと思います。そうなると一般的にはマシンなどの器具を要することもありますが、例えば腕立て伏せのような自分の体重を使って行うものでも、フォームなどで負荷の調整はできますし、一回腕立て伏せを行う時間の変化(普通ならば1回あたり2秒くらいで終わるものを10秒かけて行ってみるなど)で多少の負荷の調整は可能かと思います。

運動に関しては、無酸素運動、とりわけ負荷をしっかりとコントロールした筋肉トレーニングを心がけていただき、フォームや何をすべきかに関しては、ジムのインストラクター、運動指導もできる施術家など専門的な方に相談していただいたほうが、よろしいと思います。

まとめ

・いつもよりも規則的に三食をしっかり食べること。

・これまでよりも栄養バランスを考えて食べること。

・必要な摂取カロリーを目安に食べること。

・食べ過ぎればよいのではなく、胃腸の働きが正常になっている状態でしっかりと栄養を吸収させていくことを考えること。

・しっかりとトレーニングプログラムを組み、運動し、筋肉をつけながらボディラインを整えること。

これらを意識していくことで、確かに遺伝的には太りづらい方もいると思いますが、健康的に太ることを目指してください。